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私のお店のお菓子物語 ニナのスイーツコレクション

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スイーツコレクション第97回キャトーズ・ジュイエ  [2007年07月30日(月) ]


1789年7月14日、フランスに革命が起こり、この日より王室に仕えていた料理、菓子職人たちが町に出てそれまで王室の中だけでしか食べられない、贅沢な美食の技術が世の中に広まっていったそうです。
 私がフランスの地に始めて訪れ本場のお菓子に魅了されていたのがちょうど200年後の1989年の秋でした。出発前の日本のニュースでフランスの7月14日の200年祭の様子が報じられているのを見ていました。早く出発したい!とはやる気持ちで興奮していたのを思い出します。
 フランスでの生活にもやっとなれ夏休みも近い翌年の7月14日、職場のアポランティー(見習い)をしている仲間が3人徴兵に出ていて、この日はシャンゼリゼ大通りで行なわれる大規模な軍事パレードに参加していました。同じ職場の仲間が陸軍や、海軍の軍服を着ているなんて日本では考えられませんね。とにかくすごいパレードで、革命時代の軍隊時代から順にだんだん現代にそして最後にはミサイルをのせたトラック、戦闘機が数機新凱旋門のほうからトリコロールの3色の煙を出しながら反対側の空へと消えていきました。ブラボーと子供たちも大喜び、これでいいのかなーと思いながらも、そういつも、いろいろなギャップや驚きの毎日でした。
  帰国してお店を出す決心をしたとき、妻に言いました。「もしお菓子が売れなくてお店がつぶれるようなことになっても、また引き売りからでもはじめて必ずまた店を出してやる、もう一度つぶれてもきっと」と。そして不安な気持ちもいっぱいでしたが、フランスで生活していたあのころをずっと忘れないで、夢を持ちつづけたい、そんな思いのキャトーズ・ジュイエです


―これは、埼玉県越谷にあるお菓子屋さん キャトーズ・ジュイエさんのホームページに紹介されている、キャトーズ・ジュイエさんの名前の由来です。

開店を決意し、お店をオープンしたときの想いを忘れぬように・・・
お客様への感謝の気持ちとお菓子への愛情をたっぷりこめて・・・・
今年も、キャトーズ・ジュイエ 7月14日には、キャトーズ祭が催されました!!


2007年7月14日・15日 世間では、夏休み前の3連休。
海の日を目前に夏本番☆

しかし、この日はあいにくの雨。
季節はずれの台風が日本列島を直撃!!
大雨と強風。今年のキャトーズ祭りは、悪天候の中催されたのでした。

今年で16回目を迎えた、キャトーズ祭り。
日頃からお店に足を運んでくださるお客様に喜んでいただけるイベントを―と、毎年、趣向を凝らしたイベントを企画されています。


毎年、キャトーズ祭りの恒例になっている「シュークリーム1個100円」の販売をはじめ、店頭で蚤の市を開いたり、ワインをふるまったり・・・色々やっています。』と白鳥シェフ。

シュークリームは、この日のために2種類のものを用意。
カスタードクリームを詰めたシュークリームと、生クリームをたっぷりと絞ったシュークリーム。
朝一番から来店するお客様のお目当ては・・・やはり、このシュークリーム。

どんどん売れていくシュークリーム。
そして、お店の隣にある工場からはどんどんとシュークリームが作られています。
工場中がシュークリームでいっぱいに!!
あっちでシュークリームの生地が仕込まれている・・・その隣では、シューが焼き上げられ・・・クリームを詰めていく人、ふたをしていく人・・・・

また、スタッフさん総出で作られるシュークリームの前では手作りのグラス・ソルベを1個50円にて販売中です!
通常は1個180円のアイスを50円で販売ともあり、こちらも大人気☆
手作りのアイスは全部で10数種類。なくなりそうなものから随時作っては補充されます。
作りたての手作りアイスのおいしさに、お客さんもどんどんと列をなし、「大人から子供まで」という言葉通りの大盛況。

さらには、お子様用のイベントとしてポップコーンに綿菓子なども50円で販売されます!
普段は甘い香りに包まれてケーキを作っているパティシエさんも、このときばかりはポップコーンの塩加減の調整に苦戦中!?
初めて作る綿菓子に、スタッフさん自身も楽しんでいらっしゃるようでした!

通常の業務とは違ったお客様とのコミュニケーションに、お客様はもちろんスタッフさんも忙しいながらも・・・なかなか楽しそうですよ。

店頭では、シェフの選んだワインがふるまわれたり、お店で使っている包材やカップ・ラベルが素敵なお酒の空ビンなどを販売する蚤の市コーナーも人気です。

毎年、シュークリームについで朝から人気のコーナーなんです。お店でつかっているものでも、季節が終わって使わなくなってしまったカップやかごや、短くなってしまったリボンなどを蚤の市価格で販売するんです。空ビンの人気も良く、ECOにもつながる企画になりました。』と白鳥シェフ。
スタッフさんが、『こういう風に使うんですよ。』などと、お客様に使い方を伝える場面もあり、お客様にキャトーズ・ジュイエさんをより知っていただくきっかけにもなっているようです。


14日には、かなりの雨に見舞われました。
15日には、強風のために駐車場に立てたテントを撤去したりというアクシデントもありながら、それでも多くのお客様にご来店いただいた 2007年のキャトーズ祭り。

白鳥シェフも『今年は、初めての台風のなかでの開催で、実際はつらかったですよ。それでもたくさんのお客様に来ていただけてよかったですね。』と、多くのお客様で賑わったキャトーズ祭りを振り返ります。

オープンしてから、どんな年でも続けてきたキャトーズ祭り。
どんなに忙しくっても、年に一度。 7月14日に由来した名前でもありますから、この日だけは、利益を求めることなくお客さんに楽しんでいただける様にやってきましたから・・・』白鳥シェフには、格別の想いがそこにはあるのでしょう。


次回 第2回は、今年の、そして今までの、キャトーズ祭りについて白鳥シェフに伺ってみたいと思います! お楽しみに!!

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横田シェフの「自然体」とは・・・  [2007年06月29日(金) ]

【第4回 横田シェフの「自然体」とは・・・】

『それまでは、ただのフランス菓子のコピーでしかなかった。自分の味ではなかったんですよ。』と言う横田シェフ。

フランス菓子の変遷とともに、お菓子作りを続けてきた横田シェフ。
パークハイアットと言う、外資系のホテルのシェフになったことは色々な国の食文化に触れるきっかけとなったそう。

『お客さんはフランス人だけじゃないからね、、それぞれ育った国が違って、その国のお袋の味は大人になってもいくつになっても変わらないから。フランスの中だけではなく、それぞれの国の食文化の中にいいものがあるんだってことに気づいたの。それからは、フランス菓子に他のものを合体させたら、もっとおいしいものができるかなって。そこで自分の遊び心を使えるようになってきたんです。 このころから俺のお菓子はすごく変わった。』


横田シェフの「変わったお菓子」の代表的なものといえば・・・

『例えば?デリスショコラですね。パークハイアットのときにレストランでやってたものなんですけど、ほとんど粉が入ってなくて・・・ちょうどガトーショコラと生チョコの中間みたいな感じ。テイクアウトにしたいと思った時に食感を出したいなと思ってアメリカでよくあるクラッカーを砕いたものを使ってみたんです。それだけだと面白くないからくるみを刻んで砂糖・バターを入れて合えたものを下に敷き詰めたんです。 自分的には、フランス的なガトーショコラに、アメリカ的な発想を合わせたお菓子なの。これが結果的に評判がすごくよくて。』

このデリスショコラはパークハイアット時代から14年間、今も定番としてつづいている人気のお菓子になっています。


『着飾った部分ではなくて、その人本来の自然体から生み出されたものって言うものは、ずっと続くものがある。そういう意味で自然体って言うのは全てに言えることなのかな・・・』

ホテルでは、お客様の要望に合わせたものを完成させなければならないし、身の回りにない斬新なものを求めてやってきた。でもいつも間にか、むりをしないで自分がいいなっと思えるものを求め始めて、それが菓子工房オークウッドと言う形になったのです。

『ここでは、気取らないで落ち着いていられる―憩いの場所にしたいなって思う。自分の求めたものに自然とお客さんも共感してくれてて・・・ 色を付けるのではなく、一番自然な形のお店です。』

横田シェフの好きな言葉―「自然体」。
横田シェフの自然体の中から生まれてきたお店、お菓子、カフェ・・・

『今までのいろんな経験があって、今の自然体でいられる自分があるのだけれど。今は、自分の中で無理せずできるものを出していこう。だから誰の真似でもなくて、ただ、自分のやりたいことをやっているんです。』



オークウッドカフェでは、カフェだけではなく、講習会を出来るスペースも設けられています。

『ここのカフェカウンターの壁が取り外せれるようになっているんですよ。取り外すと手元が見れるようになるでしょ。それにカメラも付けてあるので、上の壁にあるモニターに映し出して後ろの席の人もしっかり手元が見れるようになっているんです。』

横田シェフの次の挑戦は講習会なんだそう。
しかも、お菓子を始めて作るという方からセミプロの方まで2つのコースに分けてそれぞれの目的にあった講習会を受けることが出来るそうです。

いよいよ7月から講習会もスタートします!
只今、受講者の募集をオークウッドさんのホームページから受付中だそうですよ。



着々と、横田シェフの考える「オークウッドの完成形」に近づいているようですね。

『私の考える理想についてきて、一緒にがんばってくれるスタッフに感謝しています。』―オークウッドカフェのオープン前 レセプションパーティーで横田シェフはそう話されていました。

横田シェフをはじめとして、オークウッドのスタッフさんみんなで作り上げられてきたお店は、いつも自然にその空間の仲間になれそうな、あったかい雰囲気に包まれています。

季節ごとに変わる店内・お菓子はいつお店に行っても、私たちを楽しませてくれることでしょう。
横田シェフの朗らかな雰囲気そのままの菓子工房オークウッドの完成形は間近!?
今後のオークウッドさんの展開も楽しみですね!!
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横田シェフのHistory  [2007年06月26日(火) ]


【第3回 横田シェフのHistory】
『お店づくりは、コンクールとおなじですよ。』

横田シェフはそうおっしゃいます。
春日部でオークウッドを開店して3年たった今年、今度はカフェをオープンした横田シェフのお店作りは、コンクールで培ってきたものがベースになっているのだそうです。

『オークウッドをはじめたときから3年後にカフェをオープンしようって決めていて・・・3年後にオープンすることを自分の中で設定して、緻密に計画を立ててやってきたんですよ。お店をオープンするってことはコンクールとおなじで、そこで自分が満足できるものを作り上げるのが一番の目標。自分がやりたいものを表現することが大事なんですよ。』

コンクールでは、時間や材料など、いろいろな制限がたくさんある中で最高の作品を作り上げなければなりません。
また、ただ作るだけではなくて結果を残すことというのが重要です。

『そう、コンクールで勝ってきた人は店をやってもうまく結果を出せる。アメ細工だけがいくらうまくたって結果が出せなきゃだめなんです。“勝負”というものに全精力を注いで結果を出すことっていうのは、すごくコンクールで養われてきたんだと思うよ。それに、“勝負”の中で自分の限界が分かるからね、それを乗り越えてやるっていう部分でも精神的に養われているよね。』

お店を作り上げているパーツのひとつひとつも、横田シェフがコンクールで培ってきたという感性によって、お店に合うかどうか判断をします。
例えばホームセンターの隅っこでほこりをかぶっていたコースターでさえも。
『そう、これはコースターなんだけど、これは絶対うちの店にはまるっていう見極める力がついてるの。コースターをコースターとしてだけ見るのではなくってね・・・』
そのほか、100円ショップで販売されていためん棒に色を塗ってあるものもありました。
少し手を加えるだけでも、全てしっくりと横田シェフの色にそまってしまう ―横田シェフワールドが生まれます。

お菓子にしても、お店を作り上げる細部までも全てがどれをとっても横田シェフワールド
になってしまうのです。


では、横田シェフワールドはどのようにして確立されていったのでしょう。
そもそも、横田シェフのお菓子を始めたきっかけって何だったのでしょうか?

『きっかけって言うのは、お菓子をもともと好きだったわけでもないし、たまたまっていうか・・・ 親が和菓子の職人だったってこともあるけど、別にそれは関係なくって。』

『専門学校も製菓学校は2年制のところしかなくて、2年も学校に通わなくていいやって思っていたし、それで調理師学校に入って。その頃は和菓子は格好悪いって思っていたから、洋菓子がいいなって。 それで、就職活動が始まって。ホテルの募集が早かったから、受けてみたら受かっちゃったんで・・・』―と、意外にもなんとなく入ったパティシエの世界だったようです。

『今は情報がすごく多いけど俺のときはそんな情報なかったし、お菓子屋さんがどんなところで、ホテルがどんなところでっていうこともわからずに、どこのケーキがおいしいとかも全然知らなかったし・・・』


ホテルに入社して『ただ学校で厳しい職場だということだけをきいてた』と言う横田シェフ。入社してからは・・・

『入社してしばらくは本当につらくて。 ―なにがってタマゴをひたすら早く割る、言われた量の粉をはかる、先輩の食事の準備をする、一日中なにを作っているかわからないまま、あおられあおられ、ひたすらやるだけだった。 この先が見えず、自分にとってこの仕事がいいのかもわからないし、毎日どなられどなられ・・・そこでやっていくものがある程度みえれば耐えることも出来るかも知れないけど、全くみえなかったからさ、はじめはつらかったな〜。』 と、振り返ります。

それでも、横田シェフがお菓子の仕事を続けていけたのは・・・
『学校の先生につらいって言われていたから。こんなもんだとも思えたし、こんなにつらい思いをしているんだから、後はきっといいことしかないだろうと思っていて・・・そしたら、もう少しがんばってみようって思えるようになったんだね。』

その一番つらいときを乗り越えた横田シェフは、少しづつ仕事に楽しみを見つけられるようになってきたんだとか。
『だんだん仕事にも慣れてきて、そうするとただタマゴを割っていたところから先がみえるようになってくるじゃん。で、「こういうものが出来上がるんだ!」っていっては少し食べてみて「うまい!」って感じるようになって、だんだん面白みが見えるようになった―で、半年くらいかな〜。俺はこの世界で行くぞって確信したのは。』

それから、とんとん拍子でいろんな部署の仕事をして、経験をつんでいった横田シェフは入社3年目で、ホテルのフレンチレストランにやってきたフランス人シェフの下ではたくことになり『フランス人のフランス料理の感覚的なところ、デセールの考え方を見れた』んだそう。
そして、志賀高原にオープンしたプリンスホテルの製菓責任者への抜擢!

『東京ではペーペーだったのに、シェフだからね。約半年間、志賀高原の新しいホテルではいろんなことをやらせてもらいました。それで、東京に戻ってきた頃には、ホテルの仕事が物足りなくなってしまったんですよね。』

そして、フランスの本物のお菓子に触れたいと思い始め、フランスで働くことを決意した横田シェフ。

『それがなかなか決まらなくって。その当時、銀座のレカンというお店にジャンミエさんというシェフが日本に半年に1回、お菓子を教えに来てたんです。そのケーキを食べてみたら、やっぱり今までのケーキとは違うものを感じたんだよね。日本のホテルのケーキっていうのは、本当のフランス菓子とはちょっとずれがあって。それが見たかったんだけど。』

その頃の日本のケーキと言うのは、フランスの原書を取り寄せて、お菓子ってこうやって作るのかな?日本のこの材料のことなのかな?って試しながら作っていたそう。日本で生まれたお菓子。ホテルのお菓子などは特に、こういった流れを強く持っていたのだそう。

『結局、フランスには行かなかったんだけど、銀座レカンに入って働くことになったんです。』

そうして、フランスのお菓子に触れることとなった横田シェフがまず感じたこととは・・・『旨みの引き出し方って言うか。 当時のフランス菓子は、アンビバージュの酒の量も多くって、でもその分甘さもあるから調和もとれてすごく味わいになるんですよ。日本は甘さ控えめのものあっさりとしたものを求めたりするじゃん。だけどそうじゃないって言うのを実際、レカンでジャンミエさんのお菓子を作ることで感じたんです。』

もともと、ホテルで本場のフランス料理にも触れていた横田シェフ。菓子もそれに負けないインパクトのあるものでないといけないことも理解していて、その後ヌーベルキュイジーヌの時代となってお菓子も変化してきて・・・その時代の流れと共に、自身の感覚も変化していったそうです。
『今のお菓子の流れができる根本を知っているっていうのは強みだよね。もう変化したものだけを見ているだけでなくって。』

その頃の横田シェフは、まだまだフランス菓子を崩すのは邪道だと思っていたんですって。
『やっぱりフランス菓子は憧れでしたから。出来上がっている完成形をそのまま受け継ぐのが大切だと思っていたから。』

そんな時、新宿に出来たパークハイアットでのシェフへ就任。
この頃から横田シェフのお菓子が少しづつ変わってきます。
その続きは・・・次回に。

>>>次回更新は6月29日(金)です。お楽しみに!


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オークウッドさんのお店ならではの空気感  [2007年06月22日(金) ]

【第2回 オークウッドさんのお店ならではの空気感】

5月18日にオープンしたばかりの菓子工房オークウッドさんのカフェ “オークウッドカフェ”

イートインスペースは30席。
手前にはちょっと今っぽい感じのレイアウトに、奥はアンティークっぽい感じを出して同じ店内でも少し違った雰囲気が表現されています。

『細部まで、かなり煮詰めてつくりました。』と言う横田シェフのこだわりがたくさん詰め込まれた空間。

オークウッドカフェのデザートを演出するのに欠かせないお皿やカトラリーも、横田シェフが『これ、うちのお店にいいな。』と思うものばかりを集められています。

『オークウッドのオープンから、3年後にはカフェをするって照準を合わせていたから、いつでも街に行っていいものがあったときにはチェックしておいて・・・現実的にオープンってなった時に今までインプットしておいたものを拾い集めてきたんです。外観にしてもカトラリーにしても全てイメージに合ったものをそろえています。』

カトラリーをまとめた容器は、特注で作ったもの。
カトラリーはカイ・ボイスンというデンマーク王室御用達のもの。

『最近のはデザインがかっこいいんだけど、なんか使い勝手がよくないって言うか・・・ それよりは、オーソドックスで長年使われているものをと思い、これにしました。30年間変わらないというデザインの素晴らしさは自分で使ってみても感じますからね。』と言う横田シェフ。

オークウッドカフェの様々なものは、色々なところから集めてきた新しいものばかりなのに、なぜか長年大切に使われてきたような愛着を感じてしまいます。それは、この空間全てにいろんなものが妙に落ち着いて存在するから。横田シェフがこのカフェのイメージに合うものをと時間をかけて集めてきたものたちは、すでに長年ここにあったようにしっくりと落ち着いているのです。

『このテーブルやいすも自分達で塗っています。』オイルステインをしみこませた後、カヌレに使われている蜜蝋のオイルワックスを塗りこんであるそうです。 とても深みがあり、触れているとじんわりとぬくもりを感じるようなあったかさが伝わってきます。

いすは、インターネットや通販なども含め色々なところで探してきては購入して、色をぬってみて「これ」と言うものが見つかるまで、何度も探したんだそう。
『実物見なきゃわかんないからって何脚も買ってみて選んだの。だから、家にも使ってないイスが何脚もあるよ。』と笑いながら話してくれた横田シェフ。

また、カフェに入った左上の壁に貼ってある、「oak wood」と木を切り抜いてあるものも、すべて横田シェフのお手製!!

ご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、オークウッドさんのお店の随所で出会うことのできるトールペインティングのオーナメントはすべて横田シェフによる作品。
「木のぬくもりを演出するにはトールペインティングが一番だ」と考えた横田シェフが、3年前のオークウッド開店前から作り始めたそう。
そのトールペインティングはカフェにも飾られることになったのでした。

『自分達で「oak wood」の形に木を切り抜いていくところからはじめて、色を塗ってね・・・』はじめは、デザイナーさんから、「絵を描きましょう。」と言う提案もあったそうですが、それにかかる費用と価値を思慮した結果、手作りのトールペインティングを飾ることにしたのだそうです。

『理想を求めればいくらでもやりたいことはあるけど、そしたら予算も膨大な額になってしまうでしょ。自分の予算の中でどれだけ素敵なものができるかって言うことを考える力は大切で、それは若いときにやってきたコンクールでの経験がベースの部分ですごくプラスになってきてるよね。』

いまやすっかり春日部のお菓子屋さんのオーナーと言う印象の横田シェフですが・・・
それまでは、東京の一流ホテルでパティスリーのシェフとしてご活躍されていました。
コンクールにも多数出場し、数々のすばらしい成績を残してきた方なのですよ!

次回は、そんな横田シェフのHistoryを伺います。
お楽しみに〜!

>>>第3回は6月26日(火)更新です!お楽しみに♪
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スイーツコレクション第96回菓子工房オークウッド  [2007年06月19日(火) ]



【第1回 菓子工房オークウッドにカフェがオープンしました!】



―緑あふれるお菓子の家に遊びに来ませんか?

新緑が輝く5月、ゴールデンウイークで開店から3周年を迎えたばかりの菓子工房オークウッドさんに今度はカフェがオープンしました!!


エントランスから枕木の敷かれた歩道をてくてく・・・
季節ごとの表情を見せてくれる庭の中に続く道。アンティークレンガの敷き詰められた通りにくれば、オークウッドさんの店内はすぐそこ。
質感のある木のドアを開けると、そこには初めて訪れた人でもどこか懐かしくなっちゃうようなぬくもりがあります―



『木のぬくもりと季節感を大切に』をコンセプトにオープンから3年間、着実に地元春日部のお客様の心をつかんできた横田シェフとオークウッドのスタッフさん。

今までのお店の横に併設されたオークウッドカフェではその今までのコンセプトを同じに、今度はテイクアウトのケーキではみせることの出来なかった皿盛りデザートならではのおいしさを楽しめます。




季節の素材を使ってつくったソルベやムースアイス、焼きたてであったかいパイにアイスクリームが乗せられていて温度の違うパーツを一緒に味わうおいしさを感じることが出来たり・・・、自家製のコンフィチュールをアレンジしたものや、小さいお子様から大人までおいしい!と思うようなパンケーキ・・・。 どれもパティシエという職業についてもうすぐ30年と言う横田シェフの技が光るものばかりなのに、どれをとっても気取っていない、誰もが楽しめておいしいと思えるデザートです。

『ここで出すのは、皿盛りデザート8種類と、ここのお客さんは子供さんも多いので“ライトスイーツ”と呼んでいるパンケーキなどもやります。ランチタイムには、キッシュや自家製パンのサンドイッチなども楽しんでいただけます。パンは夜に仕込んでおいて、朝焼き上げるようにして・・・焼きたてのおいしいパンでランチメニューを出していきます。』と横田シェフ。

『ミキモトラウンジでプロデュースしているデザートは気取っていておしゃれなイメージがあるんですが、こっちはもっとアットホームでラフな感じ。自分の中では全く別のブランドと思ってやっています。その日にいい食材が入ったら次の日のメニューに載せて、お客さんにおいしい素材のものを出したりすることもできるし、そういうことをやっていきたいんですよ。』


そう、オークウッドのテーマは『木のぬくもりと季節感を大切に』。
庭に咲いている花や木々から季節を感じてもらい、商品からも季節を感じてもらえるようにと言うシェフの想いを表現できる場所が“オークウッドカフェ”という形でまたひとつ増えました。

『そうですね。メニュー展開もかなり季節を意識していく予定です。たとえば今だったら、今年からインドのアルフォンソマンゴーの輸入が解禁になったんです。アルフォンソマンゴーといったらマンゴーの王様なので・・・是非、この素材をお客様に提供したくて。マンゴーのソルベにライムのムースアイス、フレッシュアルフォンソマンゴーのスライスをのせて、ソースをかけてね。そういったものをやっています。』
ブラッスリースタイルで出されるデザートはちょっと大きめ。季節感もおいしさも量的にも・・・十二分に満足できるデザートですね!


『見た目ばっかりかっこいいデザートやお店でなくって、本当にデザインも味も両方ともおいしい落ち度のないものを、全体的に90点が取れるものをつくっていきたいと思っています。100点っていうのは絶対にないんで・・・100点とってしまうと先がなくなっちゃうでしょ(笑)。』





もちろん、デザートにあわせるドリンクもバランスよくおいしいものが揃っています。
『コーヒー豆ひとつとっても、ひき方やいれ方によって味は全く違ったものになるし、いろいろと試飲して決めたんです。「こっちは酸味が強いね。」「いれ方はどういう風にしてるの?」とバリスタの人と話し合いながら。バリスタのいれる本格的なコーヒーを出しますよ。他には、オークウッドのお店で売っている定番の“トフィークリーム”をグラスの周りにぬりつけて、そこにあったかいミルクを注ぎいれた“トフィーミルク”っていうのを出したりしてね。お客さんは「“トフィーミルク”って何!?」ってなるでしょ。お店で売っているものを色々とアレンジして出していくことによって、お店の商品も気になってくるでしょ。おいしい素材って言うのはなんにでもアレンジできる。おいしいもののベースを作ったら、そこから枝分かれにいろんな商品が出来ていくんですよ。』

季節のおいしいフルーツから作ったオークウッドさんのコンフィチュールは、ソーダで割って爽やかなドリンクに変身したり、スコーンに添えられたり、ロールになったりと、おいしいスイーツにどんどん作られていきます。

『まずはひとつづつの商品を育てていって完全に完成させて、その延長に色々な商品につながっていったらそれは素晴らしいことだと思います。これは思いつきで出来ることではないと思っています。やっぱり、長年の経験や長年の積み重ねで初めてつくり出されるものだと思うんですよ。いまどきの若い子たちが出してやってみようと思っても出来ることではないんですよ。』

オークウッドさんの横田シェフのケーキは、「こういうケーキが流行っているから」と言うのではなくて、オークウッド生まれのオークウッド育ち!横田シェフの長年のパティシエとしての経験があるからこそ生まれたお菓子ばかりなのです。おいしい素材を見極め、生かして調理し、それを他のお菓子に展開していく。そうして、オークウッドでしか食べることの出来ないケーキがどんどんうまれます。


ケーキだけではなくオークウッドさんのお店の雰囲気もまた、オークウッドさんでしか感じることの出来ないもの。
―それは、お店の外観つくりから横田シェフやスタッフさんで作り上げてきたお店だから。

ここにも、横田シェフの長年の経験と積み重ねがいっぱいつまっているのです。





>>>次回は、オークウッドさんのお店ならではの空気感に迫ってみたいと思います!おたのしみに。

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山本シェフのHistory 〜 Futur・・・  [2007年05月18日(金) ]

【第3回 山本シェフのHistory 〜 Futur ・・・】


「アントルメグラッセ」として、本格アイスケーキをはじめた山本シェフ。

ショーケースに並ぶ姿を見ているかぎり、それは紛れもなくケーキです。
ケーキの定番、「いちごのショート」も並びます。
「モンブラン」や「ミルフィーユ」・・・名前もケーキそのもの。

「アントルメグラッセ」に使っている生地は、ベルグの4月さんでいつもケーキに使っているものと全くおんなじなんだそう。



え!?おんなじものでいいの?!―なんて驚きました??

『同じ生地で大丈夫よ。けっこうふわふわしてるんですよ。普通は、アイスクリームでミルフィーユなんて考えないでしょ。何でもアタマの中だけで考えちゃうからだめなのよ。やってみないと!!』と言う、山本シェフの考え方は、いつもかなり柔軟な様子。




そういえば、凍らせているのだから、水分がしみこんでくることもないし、いつ食べてもさくさくパイのミルフィーユが楽しめるって事ですよね!? モンブランのメレンゲもおんなじこと。なるほど〜。


どうして、山本シェフはそんなに柔軟にものごとを考えることが出来るんですか??

『ベルグの4月をオープンする前に、カナダとスイスに行って働いてたんですよ。本当はフランスにもいきたかったんだけどね、フランスは労働許可が出なくっていけなかった。
だから、中途半端なんだけど、中途半端だったから柔軟性が出来たのかもって思うね。とにかくおいしいものを作ればいいやってやってきました。
これが、フランスに行っていたらもっと、フランス菓子でガチガチになっていただろうしね・・・』
と山本シェフ。

『フランスのお菓子はそれは素晴らしいけれど、そのままやったから良いって言うわけでもないんだよね。人とおんなじことはやりたくないしね。』


ベルグの4月さんには、洗練された高級感も感じられるのに、どこかあったかいぬくもりを感じることの出来る、みんなに愛されているお菓子がいっぱいです。
マカロンなどは、ベルグの4月さんでも大人気の商品ですが、コロンとしたかわいらしい形が特徴的なマカロンです。オーソドックスな平べったい形ではありません。
『うちのは違うでしょ。だから、ピエール エルメ氏もうちのマカロン見に来たんだよ。』
店内には、ベルグの4月スタッフさんとピエール エルメ氏が一緒に映った写真も飾ってありました!



『ああやって(マカロンのように)人と違うものだからいいんだよ。』と言う、山本シェフ。


そんな山本シェフの次なる「夢」はなんなのでしょうか?

『もうそろそろ引退〜(笑)』とはいいつつも・・・・
『ベルグでは、「アントルメグラッセ」を季節ごとに作っていきたいね。今、全国に発送も出来るように調整中です。
あとは、カナダで働いていたときの友達がたくさんいるから、カナダのバンクーバーにチョコレートショップでもやろうかな〜。』
ですって!!

『それと・・・兄貴が実家のある熊本にいるから、熊本の銘菓を作りたいね。』と言って、『春日ぼ〜ぶら〜♪』と熊本民謡を歌い始めた山本シェフ♪♪

「ぼうぶら」とは、「かぼちゃ」のことなのだそうです。
その、「かぼちゃ」を使ったもの、「デコポン」を使ったもの、「スイカ」を使ったもの・・・
熊本の名産品を生かした銘菓を作りたいとおっしゃっていました!


アントルメグラッセも揃い、今まで以上に楽しいお店になったベルグの4月さん。
山本シェフの次なる試みも・・・まだまだこれからも期待できそうですね!!


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アントルメグラッセが出来るまで。  [2007年05月15日(火) ]

【第2回 アントルメグラッセが出来るまで。】

4月10日から、「アントルメグラッセ」の販売を始めた【ベルグの4月】さん。
さっそく、TVやラジオ・雑誌の取材にひっぱりだこ☆の山本シェフ。

『パリに行ったときに食べたグラスがおいしくってね〜。シテ島に「ベルティヨン」って言う有名なグラシエがあるんだけど、ああいうところで食べたアイスクリームがおいしいな〜って思うの。重た〜い、しっかりとした味のアイスを作りたいと思ってね。ジェラートみたいにさらっとしたものじゃなくて・・・』

そうして、山本シェフの理想にかなうアイス―グラスの試作が始まりました。
『安定剤は使いたくなかったから、結構難しかったね。砂糖から勉強をしないといけなかったからね。』

そもそも、アイスクリームの安定剤と言うのは凍っても”カチンコチン”にならず、ある程度のやわらかさを保てるようにするためのものです。
凍っても硬くなりすぎないようにするために。
安定剤を使わず、ちょうどおいしい口溶けに仕上げるために。
それには、糖度をあげなければいけません。でも、出来るだけ甘さを出しすぎないようにするために・・・

『砂糖をトレハ(トレハオースと言う低甘味量)に変えたりするわけ。あとは、低甘味の液糖とかを使ってね。』


何度も試作を繰り返して、ちょうど良い甘さと硬さを持ったグラスがようやく完成したそうです。

『シャーベットには少し(安定剤を)加える事もありますけど、アイスクリームには全く安定剤を使わずに おいしいものが出来ましたよ。』と、山本シェフ。

今回、アントルメグラッセを作るにあたって、グラス用の部屋も作って専用の機械も揃えたそう。

左写真のグラシエさんが使っているのも、その機械のひとつ。
これは、グラスのベースとなるアパレイユを炊き上げたところ。
アパレイユを一日寝かせて熟成させ、翌日凍らせながら攪拌してグラスを作っていきます。

『アパレイユを作って熟成させることで、舌触りも味も、何もかも全体的に違うものに仕上がってくるんですよ。』と山本シェフ。

『ソースアングレーズなんかもそうでしょ。一日置いておくと風味やなめらかさが落ち着いてきて、全然違うんです。』
それは、絞りたての牛乳でもいえることなんだそう。
『絞りたての牛乳を飲んだっておいしくないんだって。一日置いたものの方がおいしいらしいよ!』


そうして、おいしさを追求していって、丁寧にグラシエさんが手作りしたベルグの4月さんのアントルメグラッセ。

これからはまず、春・夏にぴったりのものを作っていくそうですよ。
『季節によってやんなきゃ面白くないでしょ。秋は秋でおいしいものを、冬は冬で・・・っていろんな商品が広がっていくよね!』
今後どんどん登場してくる商品がとっても楽しみになってきますね!


>>>第3回は、5月18日(金)更新です!お楽しみに♪
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スイーツコレクション第95回ベルグの4月  [2007年05月09日(水) ]

【第1回 ベルグの4月さんに「アントルメグラッセ」誕生☆】

「はやくたべてみて」と、とってもかわいく訴えかけてくる焼き菓子たちが印象的な、横浜青葉区の【ベルグの4月】さん。
オープンから19年―地元の人に愛され続けるベルグの4月さんがこの春イメージチェンジされたこと、みなさんご存知でしたか!?


店内のイメージも一新☆
イートインスペースのあった場所に、なにやらおいしそうなアントルメが並んでいます。
いちごのショートケーキにミルフィーユ・・・数々のアントルメケーキが並んでいるよう―に見えますが。
これ、ただのケーキじゃないんですよ♪

〜アントルメグラッセ〜
「グラッセ:glacer(仏)凍らせる」
そう、凍ったアントルメ。 
つまり、アイスクリームのアントルメ。

横浜マイスターと称されるベルグの4月シェフ 山本シェフが今回うち出したのはアントルメグラッセ

『僕の夢だった・・・』と語る、山本シェフ。シェフの「夢」が形となったのです!!!
4月10日(火曜日) ベルグの4月さんに「アントルメグラッセ」が誕生しました☆

『昔から、アントルメグラッセに関わらずなんだけれどアイスクリームを作ることが夢だったんですよ。ベルグの4月をオープンさせて19年がたって、ようやく少し余裕ができたのでグラスリーを作ったんですよ。』

グラスリー Glacerie(仏)とは、(アイスクリームやシャーベットを作って売る)氷菓子屋さん。

店内に入ると、右手にアントルメグラッセの並ぶ大きなショーケース。その奥に、アイスクリーム専用の工場。
ガラス張りになっているので、アイスクリームを作るグラシエ:Glacierさんのお仕事をちょっと拝見することが出来ますよ!

『昔、スイスのホテルで働いていた頃からずっとやりたいと思っていたんですよ。でも日本にはおいしいカップのアイスクリームもたくさんあるんですよね。なら、パティシエが作るおいしいアイスクリームを作ろうと思って。じゃあ、「パティシエが作るおいしいアイスクリーム」って何だろうと考えたときにアントルメグラッセに行きついたんですよ。』と言う、山本シェフ。

最近では、牧場などでも絞りたて乳を使ったジェラートなどが人気を呼んでいますが・・・
『そういうものでは味わえないような、もっとしっかりとしたものが作りたかったんです。しっかりとしたアイスクリームと生地の組み合わせ。ジェノワーズとか、ジョコンド生地とか、ダックワーズとか、パイだとか・・・ で、中に面白いもの入れて―なんてしたら、何でも出来るわけよ。』パティシエさんならではの感性で表現するアイスクリーム!!!
想像しただけでもおいしそう〜♪♪


ここ数年で「パティシエ」・「ショコラティエ」・「ブーランジェ」などはよく耳にするようになりましたが、まだまだ浸透していない「グラシエ」と言うことば。
山本シェフは、「グラシエ」と言うものを定着させていきたいと思っているそうです。


今日、5月9日は【アイスクリームの日】。
横浜でアイスクリームが初めて製造・販売された日なんだそう。
グラシエさんたちが作ったおいしいアントルメグラッセはいかがですか?


次回は、山本シェフこだわりのアントルメグラッセについて詳しくご紹介します。

>>>第2回は、5月15日(火)更新です!お楽しみに♪
Posted at 19:16 | 第95回ベルグの4月さん | この記事のURL
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ノリエット発☆食の世界を広げてくれるお菓子たち  [2007年04月10日(火) ]

【第4回 ノリエット発☆食の世界を広げてくれるお菓子たち】

『食べたときの感じを想像して、そこからその想像通りになるように構成・わり(配合)・を「これくらい、これくらい」という感じで割り当てて作っていきますね。』

こうして作られた約20種類のケーキがノリエットのショーケースに並びます。

『基本は自分が食べたいケーキを作っているんですが、好みなんて人の色だからそんなに変わらないからね。でも自分の好みのものだけだとお店として面白くないから、こういうものもやっていかなきゃいけないし、こういうものも・・・って、重ならないように少しづつそろえていってます。最近では定番でお店に出していたケーキをもう一度考えなおしたりしてます。最近だと、“オペラレヴィジオン”もちょっとかわったんですよ。』

一度完成し商品化されたケーキであっても、おいしさを追求した改善をやまないノリエットの永井シェフ。
とはいえ、その変化をお客さんに強要しないのも永井シェフのスタンス。

『うちのお菓子を食べて何を感じるかはお客さんに任せています。だから、どれが何の材料を使っているかはわざわざ言ってないんですよ。唯一いちごだけかな?あ、それと・・・』
と言いかけた永井シェフ。
『今までショートケーキもやってこなかったのに、いまさらちょっと恥ずかしい気もするんですけど・・・1週間前からはじめた“ロールケーキ”ね。』

とってもポピュラーな“ロールケーキ”もノリエットさんのケーキのショーケースの中では、目新しいケーキに映ります☆

『ジャージー乳から作られた生クリームが最近発売されたんですけどね、それが手に入るようになったんですよ。脂肪分44%しかないんだけど、48%のものと同じくらいの乳固形分があるので、普通のものとはやっぱりコクがぜんぜん違う!ほんとにおいしい生クリームだったから、生クリームのままで使いたかった。ムースとか他のものと混ぜちゃったらもったいないわけよ。』

―そんなわけで、ノリエットで初の生クリームのロールケーキ“ルーロー ノリエット”が販売されるようになったのです。

『そういえば、今まで生クリームだけを使ったようなお菓子ってやっていなかったんですよね。そして、今回初めて「材料ありき」でつくった商品だったんだけれど、それはそれでいいなって思いましたよ。こういう機会がなければ多分ずっとやることはなかった商品だから。ジャージーの生クリームって言うのは、とても希少価値が高く一日に300リットルしか収穫されないらしいんですよ、だから、完全受注生産なんですよね。量も少ないので、多くのお客さんには食べていただけないものかも知れませんが、そういう素材のものを食べてもらうことによって、食べた人の「食に対する幅」が広がるわけでしょ。それは、本当に最高のことだよね。』

こうして、少しづつノリエットのお菓子にかかわることによって、お客さんの食習慣や食生活が今までと違う豊かなものになっていくこと・はばが広がるということがシェフの願い。

そして、永井シェフの新たな挑戦はまだまだ続きます・・・

『今もディッシャーでアイスの販売をしているんですけど、本当はアイスで作ったケーキを並べたいんだよね。去年の夏はフランスのパティスリーと同じように9〜10種類くらいは作っていたんだけどね。そういうのを一年中やれればいいなって思うね。』

『それと、お菓子に関してはトレトゥールにあわせた塩ものね。菓子屋がやる、塩クッキーだとか、プティフールサレ、これからは少し余裕が出るだろうからいろいろやっていこうかな。ケークサレとかね。知ってる?あんまりみんな知らないと思うんだよね〜。フランスにはこういったものも普通においてあるんですよ。』

“ケークサレ”って言うのは・・― “塩のパウンド”?

『そうそう、料理系だよね、にんじん、セロリ、パプリカ、オリーブとかが入っていて、生地はケーキと言うよりもう少したまごっぽくて、スペイン風オムレツのような卵焼きがイメージに近いかな?実はこの間試作で作ったものをお店に出したらお客さんにも好評だったんで、早くやりたいんですけどね。 他にもネタはいっぱいあるし・・・』と楽しそうなシェフですが、
『なかなかコンスタンスには出来ないから、時々いろんなものを出して行こうと思っています。』

特に、土日は通常の商品ではないケーキも(不定期ですが)登場するようですよ!
楽しみですね♪

永井シェフの感じたままのフランス、フランスの文化、食に対する文化・・・がすべて詰まったノリエットさん。
まだまだ『いっぱいある』という永井シェフのネタも見逃せません!!
『1週間に2度、3度は菓子屋と付き合っていってもらいたいですね。』と永井シェフ。
ケーキだけではなく、それ以上にたのしく・おいしいものがいっぱい揃っているノリエットさん。
何度通っても飽きることなし!ますますノリエットさんの魅力にはまっていってしまうでしょうね!
Posted at 15:03 | 第94回ノリエットさん | この記事のURL
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永井シェフのすきなこと  [2007年04月06日(金) ]

【第3回 永井シェフのすきなこと。】

最近、ノリエットの永井シェフがはまっていることといえば・・・
前回お話したように、最近購入したという自転車。

『体力を維持するために、運動しなきゃと思ってね。今年からはじめたんですよ。冬場はずっとスキーをやっていたんだけど、夏場に出来る手軽なものを探していて、ベロサイクルを始める事にしたんです。』
毎日、家からお店までの通勤に使ったり、ご自宅から近い多摩川を走ったりするのだそう。

『中学のときは自転車のパーツを買ってきて組み立てたりもしてたんです。そのときの憧れだったイタリアのパーツを思いきってオーダーして作ってもらった自転車なんですよ。このパーツの曲線なんか色っぽいでしょ!?このフレームなんてすごく軽いんですよ〜。』と説明する永井シェフは、まるで少年のよう!!
・・・もちろん走り心地も、ばっちり!のようですよ。


それにしても、お料理・お菓子ばかりか自転車まで作ってしまう永井シェフにはびっくりしました!
しかし、驚くにはまだ早いんですよ。

『この看板は、2代目なんですよ。』
と、永井シェフ。

お店のエントランスに置かれた“たて看板”。これも永井シェフの力作なのです。

『初代の看板は足のところから木が腐っちゃって、2代目を作ったわけ。脚も軽くって風でしょっちゅう倒れてたからおもりをつけて倒れちゃわないようにしたり、いろんなところをバージョンアップしてるんですよ。』

シェフご自慢のこの看板、ホームセンターで買ってきた板からカットしてすべてご自分で作ったそう。

『絵は何回も書き直してやっと出来たんですけどね。こっちの面はミュシャ風なの。あ、分かる?』

なんて、看板を覗き込んで説明してくれました。

その他にも、永井シェフの作品が店内には数多く並んでいます。



お店の入り口に描かれたノリエットのロゴマーク。
パイナップル・ぶどう・洋なし・いちごなどの描かれたフルーツ盛りのロゴマーク。
これも永井シェフのデザインなんですよ。

『これは、フランスにいたときに勉強にと思って練習していたデッサンのひとつなんです。フランスのレストランのマークには、鳥のデザインや魚のデザインがよく使われているんだけれど。「じゃあ、お菓子やさんといえばフルーツかな!」と思って、このデッサンをロゴマークにしたんですよ。』


さらに、店内に入ると右の壁には、専門学校時代に卒業制作で作ったというお米で出来たた絵。
また、壁にかかっている様々なフルーツの形をかたどった白い型。

これは、リキュールボンボンなどを作るときに使う型。なかなか日本では売っていないものなのですが・・・

『そうそう、この型は日本ではなかなか売ってなくて、それで作ってみたんだけど。型を作ったはいいけど、結構うまく出来なくって。しかも、ボンボンを作るときには、コーンスターチを使うから部屋中真っ白になっちゃって・・・大変だったのよ。これがレザン(ぶどう)で、レモンで、バナナで、アブリコで、グロゼイユで、パイナップルで、イチゴで、みかんで・・・』と、型の種類は全部で12種類!!
丁寧に説明してくださいました。

と、言うわけで、今はすっかりお店のオブジェになっているんですって。
ものすごく細部にまでこだわって作った型は、全部で12種類!
ノリエットさんのお店に2箇所に分けて飾ってあるので、ぜひ探してみてくださいね!


さて、永井シェフの多彩ぶりはお分かりいただけたでしょうか?
本当に「ものつくり」が好きなシェフ。
自転車から看板から、なにからすべてを手作りしてしまう、その才能!は素晴らしいですね。

『看板を作るにしても、板を計って作ったわけではないんですよ。「だいたいこんなもんかな〜」ってカットして作ったの。そういう「カン」が必要なんだよね。「ものをつくる」って、根本的には「第6番目のカン」っていうものがないとだめなのよ。技術なんてものを持っているのは職人として当たり前で、それ以上のものを持っていないとだめ。お菓子やさんの仕事っていうのは、1+1=2が絶対なんだけど、料理っていうのはそういうことはいいのよ、別に。そういう考え方が出来ないと「ものづくり」は出来ないと思うの。』

「ものづくりのカン」を養うためには、お菓子を何十回も作るより、料理を作ったほうがいいということから、ノリエットさんでは、お弁当やさんがお休みの土日にはスタッフさんが交代でお昼ご飯を作りみんなで食べることもあるそう。

『忙しいとき以外はね。ジャンルは何でもいいんです。自分でメニューを決めて、材料を買い出しにも行ってもらいます。なかなか、慣れるまでは「これっぽっちなの?」っていうくらいの量しか出てこなかったりね。ふだんは、そんなに大量のご飯を作ることはなかなかないでしょ。だから、分からないんだよね、大体の量っていうのが。
でもそういうことが感覚でぱっと分かるようになってくると、ほとんどのことができるようになってくるよ。』

と言う、永井シェフ。

永井シェフの「お菓子つくり」も然り―「第6番目のカン」がたっぷり使われているようです。
『食べたときの感じを想像して、そこからその想像通りになるように構成・わり(配合)・を「これくらい、これくらい」という感じで割り当てて作っていきますね。』
そうやってつくりあげられた様々なノリエットのケーキ達。

>>>>次回、最終回は4月10日(火)更新。
永井シェフのケーキと、これからについてお話していただきます!
お楽しみに〜。
Posted at 15:00 | 第94回ノリエットさん | この記事のURL
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