【第4回・鈴木シェフのHistory】

鈴木シェフ22歳。
日本での修業経験を持って、ヨーロッパへ旅立ちました。
とはいえ、今みたいに激安航空券もない時代。飛行機なんて高価なもの。少しでも安くヨーロッパに行きたい。
どうしても行きたい!
そんな思いで・・・
横浜港からロシアのウラジオストックまで、なんとバイカル号という
客船で、その先は
シベリア鉄道にてスイス入り。
船でヨーロッパなんて、今では考えられないですよね。
飛行機の13時間でさえ遠く感じるのに・・・。
さて、スイスに着いた鈴木シェフがまず向かった先は、
バーゼルというスイスの街。
COBAというプロ向けの製菓専門学校に入学。しかし!!言葉が分からない。
5つあったコースからひとつ選ぼうにも何がなんだか分からない!
「“sucre”なら“砂糖”だから、なんか関係あるだろう。」なんて直感でコースを選択。
そして、授業が始まってみたら、『飴細工』!!こんなはずじゃ・・・。
“sucre /シュクル/砂糖”っていうのは、“アメ細工”のことなんだ・・・。
このような調子で始まった授業は1週間。
同じバーゼルの町にある『トレンドル』というお菓子屋さんで働きながら、お金をためて、貯まったお金で再びCOBAへ行き、今度は違うコースへ。
そんなことをしているうちに、飴細工もチョコレートも、いろんな事が出来るようになっていました。
その技術を持って、次はフランスへ。
リヨンにある『ラ・ポンティニエール』、パリ『レジェ・ブシュロン』で修行。
フランスでは、日本人でありながらも様々な仕事を任され広範囲にお菓子の経験を積んでいきました。
そして、オーストリアのウイーンに美味しい菓子があると聞きつけた鈴木シェフは、ウイーンに行くことを決意。
すべては
”美味しいお菓子を食べてみたい、作ってみたい”という一心で。
ウイーンでは、ウイーンのカフェ・コンディトライの歴史にはずすことは出来ない、お店・『L.HEINER エル・ハイナー』にて働きました。『L・ハイナー』はウイーン王室御用達のお菓子屋さん。
ウイーン会議のときにも活躍したといわれています。『ヴィエンナコングレストルテ』はウイーン会議のために『L・ハイナー』が考案したお菓子です。今もこのお菓子は『L・ハイナー』でしか買うことが出来ないそうです。
その歴史ある『L・ハイナー』の『コングレストルテ』に似たお菓子が、フレイ延齢堂でも買うことができます。
『トルスティーナ』という焼き菓子。ミュルブタイクと呼ばれるクッキー生地に、アーモンド・ヘーゼルナッツが入ったヌガーを乗せて焼き上げたお菓子です。ヌガーは厚いのですが、卵黄を混ぜ込んでいて、ふわっと軽い、他にはない食感です。
フレイ延齢堂の特徴ある商品のひとつである『メレンゲ細工』も『L・ハイナー』で学んだもの。
『ヴィント・フィーグル』と言います。当時は、メレンゲ細工専門の職人さんがいたほどですが、今ではウイーンでも「手間が掛かる」ため作らなくなってしまったお店も多いんです。何しろ、完成までには4〜5日も掛かるのですから。その手間も惜しまず、日本で技術が受け続けられているなんて素晴らしいですね。

コックさん・パティシエール・小人くん・・・うしくん・木馬・子猫ちゃんなど・・・全11種類!!
ひとつづつ手作りなので、表情が少しづつ違います。お気に入りの表情を選ぶのもとっても楽しい♪

私は木馬を買って帰りましたが、かわいくって、これは当分食べることができなそう。
とってもいきいきしているので、食べてしまうなんて、ちょっと残酷な気分になります・・・。
ひとまず飾って楽しみましょう。
『L・ハイナー』を後にし、グラーツの『ストレイリー』。これで最後。4年間に渡るヨーロッパ修業を終え、帰国。
ヨーロッパで3カ国にわたって修行をしてきた鈴木シェフ、今もそのときの経験は貴重なものとなっています。
そして、その経験を生かして生み出してきたレシピこそが、鈴木シェフの歴史です。
これからお菓子屋さんを目指す人・お菓子屋さんで働いている人、毎日の仕事で「シェフの歴史あるレシピ」・「お店の商品である」という責任を感じてお菓子を作ってほしいです。それを次は「自分の歴史のレシピ」としていっ
てください。おいしいものに貪欲に、おいしいものを作りたいという気持ちを大切にしていってください。
最後に鈴木シェフは、そう言って若きお菓子職人さんにエールを送ってくださいました。
そして・・・
「私はこれからも自分の歴史のレシピを伝えるべく、生地にこだわり続けていきたいですね。」
これからも鈴木シェフのこだわりの生地を使ったフレイ延齢堂のお菓子が楽しみです。
おいしいコーヒーを用意して。さあっ♪おいしいケーキを買いに行きましょう!!
☆☆☆Et voila!Bon appetite ☆☆☆ (さあ!たっぷり食べてね)
>>>大好評により番外編を6月13日(火)に更新致します!
なんと、フレイ延齢堂さまのご協力により、貴重なレシピを公開☆お楽しみに♪
[Read More]