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WPTCとは?
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WPTC2008を徹底分析 ---lesson1--- 2008年04月18日(金)
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---lesson1---
皿盛りデザート
WPTCで最初の試食に出されるのは皿盛デザートです。
1日目の最後に出される皿盛りデザートは、その後に続くすべてのお菓子に対するファーストインプレッションとなる大変重要な役割を担います。
WPTCの皿盛デザートには次のようなルールが決められています。
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A.
各チームは1種類14皿のデザートを作らなくてはならない。
・試食用 12皿
・写真用 1皿
・予備 1皿
B.
全ての皿盛デザートは1日目午後5:00から午後7:00の間に、主催者側にランダムに選択された順番で審査される。その時間までに、各チームはデザートすぐに提供できる状態に準備しなくてはならない。デザートについては、温かいもの、冷たいものなどの指定は一切ない。
C.
各皿盛のデザートはそれぞれひとつにまとまっていなくてはならない。ただし、その形については参加者の自由である。
D.
各チームは使用する皿を自分で持ち込まなくてはならない。主催者が皿を適用することは出来ない。
E.
各チームは全ての材料を計量した上で競技に持ち込まなくてはならないが、各材料を混ぜ合わせておくことは許可されない。各材料は別々の容器に一般的な名称(ブランド名ではなく、「チョコレート」のように)で目印をつけておくこと。材料についての更なる詳細は本大会規則20条H項を参照すること。
F.
各チームは皿盛デザートを作成するにあたり、すべての技術を審査員の面前にて公開しながら、作業を進めなくてはならない。
G.
皿盛デザートの構成はすべて参加者の選択に任せられる。なお、各デザートは下記基準に従って審査される。
・規定のサイズに収まっているか。
・外観とデコレーション
・カットした状態における内部の外観
・各構成部のそれぞれの味
・全体の風味の調和
・きめ細かさ
・味のバランス(例 甘味:酸味:苦味:塩味)
・難易度
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上記のようにいろいろと書いてありますが、ほかの味覚部門とは違ってこの皿盛デザートには規則がほとんどありません。あるのは「一皿に盛り付けられていること」くらいです。
アントルメやプティガトーとは違い“アラミニュット”ですぐに食べてもらえる皿盛デザートは、持ち運びや保存の必要がないのでパティシエの感性で自由な発想でレシピを作ることが出来ます。その為、新しい味や触感が常に求められる部門でもあります。
また、皿盛デザートならではの味わいとして、昔から“ショー・フロワ”という言葉が使われます。これは「暖かいものと冷たいものの組み合わせ」を現すフランス語。仕上げたらすぐに召し上がっていただくゆえに可能な表現方法といえます。
前回のチームJAPANは、温かいカラメルのシブーストに
マンゴーのシャーベットを合わせたデザートで勝負しました。
「ショー・フロワ」を絶妙のタイミングで審査員に提供した
チームJAPAN は高評価を得ることができました。
では、審査員と言う立場でWPTCに関わってこられた加藤シェフは皿盛りデザートについてどのように感じてらしゃるのでしょうか。お話を伺いました。
『加藤シェフは実際にWPTCの審査を2001年から前回大会まで過去4回にわたり審査をされてこられたのですが、ご自身が皿盛デザートを作る際にはまず最初にどういったことを考えますか?』
―まず、「どういった状況でデザートを提供するか」ですよね。例えば、コンクールなのか、宴会やレストランなのか、サロン・ド・テなのか。そもそもデザートと言うものは宴会やレストランのように食事のあとに出すものでしょう。それをサロン・ド・テやコンクールのようにいきなりぱっと出てくるものでは、違った表現方法になりますよね。
そういったことを踏まえたうえで、「食材の味のバランス」や「ショー・フロワ」の要素を取り入れます。審査員に対してもお客様に対しても いかに「食べる人に期待感を持たせる」ことが出来るかが大切ですよね。
『「食べる人に期待感を持たせる」と言うのはどういったことですか?』
―食べる人の五感に訴えるものが「期待感」につながるのではないでしょうか。
食べる前にまず目で見て味を想像しますよね。その想像が期待感につながります。
次に見た目から生まれた想像を実際に口に入れたときの感じ方。「ショー・フロワ」のように冷たいとか熱いとかという温度から感じる「味」。そしてやっと素材の「味」・「旨み」・「香り」を感じます。最後に口に残る印象や「後味」も「味」と言うもののひとつになりますね。
それぞれの段階の中で感じる食材の味(「酸味」・「渋み」・「甘み」・「塩み」・「香り」)を組み合わせ方・バランスによって期待感をさらに期待感につなげることや満足感にできますよね。素材の特徴を生かして1枚の皿の上にまとめること。その「味」の見せ方や組み合わせにセンスが出ます。
五感で感じる感覚を表現すること、これが「食べる人に期待感を持たせる」ことなんですね。
『WPTCならびにその他国際コンクールで皿盛デザートを作る際に、絶対に忘れてはいけないことは?』
―先ほどお話をした「ショー・フロワ」を用いたとき、やはり温かいものから食べないと、そのデザートのいちばんおいしいところを感じることが出来なくなりますよね。作り手は食べる人にどういう順番で食べてもらいたいかを意思表示する必要があります。審査をする側も(お客様の場合も)いちばんおいしい状態を食べたいと思っているのですから。ただコンクールの場合は、審査する時点ではその指示や指定は出来ませんから、はじめにレシピを提出する際に提示しておくことは忘れてはいけないポイントのひとつと言えます。
こういったことと言うのは、コンクールで作る側の考え方だけでは、理解できません。
やはり、自分自身が他の人が作るデザートを食べてみたり、お客さまとしてデザートを感じることから大切なことが見えてきます。WPTCの審査員というのは、味覚の審査をする者と大会の作業中から技術等を審査するものに分かれています。味覚の審査をする者は、出来上がったものを食べるだけなんですよ。お客さんと同じ状態なんです。
食べる人の感じ方を知ることは何より、大切なことでしょうね。
『WPTCでの3回の審査を経て、皿盛デザートはどのように変化してきましたか?』
―いちばんはじめに審査したアメリカの国内予選(NPTC2001)なんてのに比べたら、ずいぶんかわりましたよね。
特にお皿はずいぶん変わってきましたね。直系24cmほどの白いお皿がほとんどで、地味でしたよ。WPTCになってからは皿の柄が変わってきたり、形の丸だけではなくて四角や楕円形のものも使われるようになりました。皿の素材も陶磁器だけではなくてガラス製のものなんかも出てきましたね。
審査の方もWPTC2002から味覚の担当と作業会場の担当で分けられるように変化しましたこれは、味覚の審査をする者は潜在意識を持たず、厳正に味だけを審査できるようにするためです。味覚の審査の中でも、2部門に分かれていますよ。これも厳正に味だけを審査するためです。
『これから皿盛デザートはどのように進化していくと思いますか?』
―そもそも「食べ物の進化」には新しい機材や素材の登場が深く関わっています。それに応じて作り手も進化していくことが出来ますね。こういった新しいものを発見できるように、いつもたくさん勉強しとかなくっちゃいけない。自分自身が新しいものを生かしていくことこそ進化なんじゃないですかね。
もともとは、料理の後に出てくるデザートだった皿盛りデザートが、コンクールなんかによってひと皿だけで魅せることが出来る(温度・見た目の美しさ・味覚・ボリューム等の点において)、満足感を出せる存在になったことも素晴らしい進化ですよね。今後はもっともっと皿盛りデザートと言う独立した存在が確立されていくんじゃないでしょうかね。そして、こうして進化させていくことはプロとしての使命感だと思っています。
今回味覚を担当する和泉シェフは、2005年にパリで行われたコンクール「ワールド・チョコレート・マスターズ」の皿盛デザート部門で見事優勝しています。ナッシュビルでもその実力を発揮して、まずは第1品目の試食審査となる皿盛デザートで審査員に強烈なインパクトを与え、幸先の良いスタートを切ってもらいたいと思います。
解説:WPTCJAPANオフィス代表 二葉製菓学校 校長 加藤信氏
文:WPTCJAPANオフィス 上村氏
編集:株式会社アニー 山田
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Posted at 10:00
| '08 WPTC2008とは?
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